体験・実践作文入賞作品(2018年)

2018年の入賞作品を紹介します。2018年はれなの作品が第二位に選ばれました。おめでとう!!

私の目標『自分に勝つ!』

剣道希絆館 五年 橋本怜奈

 私が剣道を習い始めたのは、小学校に入学したころからです。物心ついたときには、姉が通う道場で稽古をしているときの太鼓や踏み込みの音を聞き、防具をつけた姿を見て、「いつか、お姉ちゃんに勝ちたい。」という思いがあり、自然に剣道を始めていました。

 前に住んでいた東京都の市民大会は、二年生まで、防具を着けない基本打ちだけの大会だったので、優勝することができました。この直後に埼玉県内に引越しをすることになりました。剣道が好きになっていたので続けていましたが、学年も上がり、面を着けて打ち合う試合となると、どうしても勝てず、姉に勝つどころか今では「怜奈は、みんなと差がありすぎるからどうにかしろ。」と言われてしまう状態です。勝てない原因を自分なりに考えるため、家の駐車場で素振り、部屋に戻って筋力トレーニングを毎日続けています。父がランニングに出かける時には一緒に走り稽古も休まず出席しています。

 ある日のランニングの休憩中に父から、「試合で相手に勝つことも大事だけど、まず自分に勝っているか。」と聞かれたことがありました。「お父さんは、自動車の競技で、相手に勝って表彰台に上がることはうれしいけど、その前に全力を出し切るための準備をして、大会では自動車と対話しながら無心で走り切るんだよ。これを剣道に置きかえて考えてみな。」と言われたことがありました。父も剣道を高校生までは、毎日続けていたそうで、仕事や趣味にも剣道精神が役に立っているそうです。

 この時から私の目標は『自分に勝つこと。』当たり前のことばかりだけど、玄関のくつをそろえる。自分の机は整理整頓をする。学校の宿題を必ず終わらせる。面倒くさいと思っても後回しにしないで、行動を起こすことにしました。そして、竹刀や防具の点検は、今まで以上にしっかりと準備して、稽古の前の着装を早くてていねいにすること。翌日の学校に備えて忘れ物をしないように時間割をしっかり確認しながら準備をするようにしました。

 そして、私が頑張らなければいけないことが、稽古の時に誰よりも早く面を着け、先生方に多く稽古をお願いすることです。道場の仲間はみんな面を着けるのが早く、いつも出遅れてしまいます。先生や先ぱいにかかるときは、自分から攻めて迷わないで全力で打ち切ることです。頭では分かっていても、攻められるとしないでよけようとしてしまいます。

 自分で決めたこれらのことを意識して、これからも稽古を続けます。今はまだ、道場のみんなと実力に差があるので、練成会のメンバーに選ばれていませんが、いつか選手発表で名前を呼ばれたら、大きな声で返事をする自分をイメージしています。

 引越しの直前に道場の先生から、「剣道は色々な自分を教えてくれる。強い自分、弱い自分、ずるい自分。どんなに辛くても苦しくても悔しくても、うれしくても竹刀をもって稽古を続けること。」と言って送り出してくれました。この言葉をもらってから三年が経ちました。そんな中で、弱い自分とずるい自分には、たくさん気づきました。一番気づきたい強い自分を発見できるように、『継続は力なり』という言葉を信じて、毎日、竹刀を振り続けていきます。

 今年は、大雪や猛暑、台風など、道場まで自転車で通うのも大変なことが多かった気がしました。それでも母や姉は、私をサポートし続けてくれます。この環境に感謝しながら稽古を続けます。

 来年は、六年生になるので、みんなをまとめられるよう強くなりたいです。そして、ずっと剣道を好きでいたいです。